前の会社から来た手紙を無視してみた 完結編
このエントリからの続きです。

この命令が届いたのは平日であり、この紙は奥様が受け取っていた。

最初こそ奥様は、A氏をどうやり込めようかと考えていたようだが
その怒りはA氏の帰宅時間が遅くなるにつけ、心配へと変わっていった。
コドモを寝かし、なお帰らないA氏に何かイヤな予感を感じた奥様は
いたたまれなくなって、思わず家を飛び出し最寄り駅に向かっていた。

ホームの先頭には、A氏が寄る辺もなく立ち尽くしていた。

奥様はホームに向かい、A氏の手を掴んだ。

A!あんた一体何考えてんのよう!あたし、心配したんだからっ!

ハッと我に帰るA氏。済まない。とただ一言だけ声を発し、
それを諦めて家路についた。

実は奥様は弁護士士資格こそ持っているわけでは無いが
弁護士事務所にお勤めであり、A氏がまず奥様を頼ろうとしたのにも訳があった。

しかし、この再建差押命令は、奥様の能力をもってしても
そのままでは撤回の効かないものであった。
まずは、前の会社と話し合って状況の確認をせねばならないと
ポコの名刺にあった連絡先に電話するも、誰も出ない。

おかしい。と思って奥様が前の会社に行ってみると、そこには

  テナント募集中


の張り紙が...だっ、騙されたっ!とA氏が叫んでも後の祭りである。

奥様は、その後の対応に奮闘し、いくばくかの現金は闇に消えてしまったものの
換金に時間のかかる証券類や、自宅の競売はすんでのところで避けられたのであった。

それでも奥様は

いいじゃない。おカネなんてまた稼げば。

そう言ってくれるのか...ありがとう。
俺はてっきりあのまま捨てられるものかと思っていたよ。


そんなわけじゃないじゃない。あなたの代わりなんて誰もいないのよ。
それより、Aから感謝の言葉を聞くなんて何年振りかしら?


そうだな。これからはかけがえのないものを、もっと大事にしていくことにするよ。

こうして、彼らは大金こそ失ってしまったかもしれないが
それよりも大事なものを、また手に入れることができたのかもしれない。

そして先日、同じ文面の書類がひでのふが前に勤めていた会社から届いた。
返送の締切は本日である。

さて、ひでのふはどうするべきなのか?
みなさんのコメントをお待ちしております。

【2017/04/01】 その他 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
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